えほんのたねプロジェクトがスタートして以来、様々な温かい声援を頂いてきましたが、その中でも贈る側の私たちも楽しい!という声も頂きます。これは、私たちにとってもとても嬉しいことです。
このプロジェクトを立ち上げた時、こちらで育つ子どもたちへの思いと共に、絵本を寄贈していただける皆さんにとっても楽しくなるようなプロジェクトにしたいとの思いがありました。
また、それと同時に私たちの秘かな思いとして・・デンマークの方たちにも喜んでもらえるような芽が出たらいいなという思いがありました。
このプロジェクトの特徴でもあるように、皆さんから寄贈いただいた絵本は、デンマークの図書館に登録され、その後、海外児童書コーナーに置かれます。
このコーナーは、確かにデンマーク語の児童書コーナーから少し離れたところにあるのですが、デンマークの人たちが手にとることも充分に可能な場所にあるのです。
もちろん日本語なので、読める人は少ないかもしれません。
でも、もしかしてデンマークの子どもたちの手に渡ることもあるかもしれない・・・
(私も子どもの頃、読めなくても海外の絵本を手にとった時には、不思議な気持ちがしたものでした。)
そこから広がる芽もあるかもしれない・・・そんなことを秘かに考えていました。
(実際、目録を作ってドーテさんに絵本を手渡すとき、ドーテさんは日本語はわかりませんが、笑顔で絵本をめくりながら、“かわいい”などとつぶやいてくれます・・)
すると先日、デンマークで日本語を勉強している方が図書館を訪れ、日本語の絵本が置かれていることに感嘆されていたということ。更には“日本語の児童書もあるのですか?”と質問をされ、クラスのみんなにも早速伝えると話していた・・・という近況をドーテさんが伝えてくれました。
実は絵本だけではなく、児童書は寄贈できないの?もう少し大きい子どもたちの読む本も必要ではないですか?という声は寄贈いただく方からも寄せられていました。
(そして実際、寄贈もいただきました。)
私たちにも、もともとは絵本と同じように児童書も子どもたちに届けたいという思いがありました。しかし実際、どこまでデンマークの図書館が受け入れ可能かが予想できなかったのです。
しかし、たね日記でもお伝えしているように、寄贈いただいた絵本は今、すごい勢いで借りられています。
これは多分、デンマークの図書館の方々も予想していなかった動きでした。
実際このプロジェクトのお話を持っていく前は、日本語書籍の需要は低いということで日本語の絵本・児童書は置かれていなかったのです。
ところがふたを開けてみると、その需要率はかなり高い・・
今では、図書館の方からも日本語の児童書籍は今後かならず必要とされてくるというお言葉を頂きました。
皆さんから贈られた“えほんのたね”は、まだまだたくさんの可能性を秘めているようです。
そして今後は、日本にルーツを持つ子どもたちだけではなく・・デンマークの人たちにも新たな“たね”をまいてくれることになりそうです。
これからも“えほんのたね”からどんな芽が開いていくのか・・・
楽しみに見守っていただけたら幸いです。
そして、改めましてですが、児童書の寄贈も喜んで受け付けます・・!